私自身は首都から40キロ離れた小さな村に住んでいるので、村はいつもと変わらない日常が
続いており、まったくもって現実感がなく、平穏に暮らしています。
とはいえ、JICAから自宅待機の指示が出ており、外出することができず、いつもより暇です。
ことの発端は、ブレーズ・コンパオレ大統領の再出馬を可能にする憲法改正案の国会審議。
それに強く反発した国民による大規模デモが28日に行われました。参加者約100万人と言われています。
28日のデモの様子 |
首都ワガドゥグでは国会議事堂が放火され、野党支持者が与党関係者の自宅や商店などを襲撃。
昨日、軍が寝返り反政府側につき、大統領が退陣に追い込まれました。
まだ続ける?27年目の大統領
というのも、ブルキナファソの大統領ブレーズ・コンパオレは何と27年もの間、大統領で居続けています。日本でコロコロ変わる首相と比べると、とんでもない長さですね。
これだけ続けていると、「そろそろ辞めてくれ」と誰でも言いたくなります。
本来であれば、ブルキナの憲法上、大統領を3期以上続けることはできないことになっているものを憲法改正してまで再出馬しようとしていたのです。
もちろんそれ以外にも、前大統領トーマスサンカラやジャーナリストの暗殺、汚職問題など、悪い噂も絶えません。
とはいえブレスコンパオレは長くブルキナファソの平和を守ってきたのも事実です。
政情不安定な西アフリカで周辺国は内戦を繰り返す中、ブルキナファソは各国の中立にたち、和平に協力してきました。
そういった意味では、ブレスコンパオレはきっと評価されるべき人なのでないかと、私は思っています。
また、日本で5年に1回開かれているアフリカ開発会議(TICAD)に全5回とも出席していた親日の大統領でもあります。
ブレーズ・コンパオレ暗殺計画の噂も聞くなかで、どうか安全にことが進むことを願います。
1枚の写真が伝える先入観
そんなことがあったので、一時退避の可能性を考え、荷造りを始めた方がいいのかなんて考え、日本でもこのことが放送され皆が心配してるんじゃないか・・・と思いましたが、びっくりするほど、日本ではニュースになっていない・・・・。
アフリカの日本人が名もしらない国のクーデーターはこんなものなのかと驚きました。
そして見つけた1枚の写真。
わずかにニュースになる写真がこんな写真。これをみて皆さんは何を思いますか?
こんな写真を使えば目を引くし、大変なことが起こっている感じは伝わるかもしれないけど、日本人が何となくアフリカの人たちに持っている先入観、怖い・野蛮・貧しいとかいったものが植えつけられていくんだろうなと少し悲しく感じました。
だってこの写真の人々、私の知っているブルキナベたちとはかけ離れている。
現在は、ワガドゥグ国際空港も全面閉鎖。ワガ市内の商店や幹線道路は封鎖され、夜間外出禁止令が出ています。
大統領は憲法改正は撤回したが、任期満了まであと1年大統領を続けると言いだし、またそれに反対するデモが開かれるとのこと。
一時帰国というほどの、大事にはならないと勝手に予想していますが、
ブルキナファソの人々にとって一番いい方向に進み、平和裏にことが進むことを願っています。
よく笑いよく踊りよく歌うブルキナベ! |
私のまわりのブルキナベは基本穏やか・そして陽気!お茶目!結婚式のご飯の準備。 |
追記:先ほどブレーズ・コンパオレが正式に退陣となり、軍による暫定政権が樹立しました。
12か月の暫定政府設置後、民主的に大統領を選出するそうです。
27年の独裁政権?が終了し、私のまわりの村の人は皆喜んでいます。
ブルキナファソの人々にとっては教科書にのるような歴史的瞬間なんだと思います。
その人々の期待に応え、新しい政権では、どうかブルキナファソの国民が幸せに生活できる国になりますように。
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